吉野もも「余白の深淵」
会場|OIL by 美術手帖ギャラリー
(渋谷PARCO 2階)
会期|2023年9月15日(金)〜10月9日(月)
※会期中無休
開場時間|11:00〜21:00
オープニングレセプション|9月16日(土)17:00〜19:00
入場|無料
主催|OIL by 美術手帖
今回は、古いモノを利用し、そこに新たな異空間をつくり出す新作を発表します。
久しぶりの個展、ぜひご高覧ください。
奥行きを描くことの目的は、絵画を拡張すること。絵の中に空間をつくることで、絵画の外側、例えばその作品がかかっている壁と関係が生まれて、その壁も作品になる。見えない絵の一部のつぶのようなものが画面から飛び出し、展示室に漂い、空間に拡張して、観る者をも巻き込んでいく、そんなイメージだ。フレームの内側を描きながら、外側まで作品が存在している空気感をつくる。
かつて描かれた絵も、何も無いように見える余白にこそ、何か在るかもしれない。墨の濃淡で描く空気遠近法に、西洋で発達した線遠近法を掛け合わせてみる。元の絵の余白だった部分を前面に押し出し、地と図を反転させている。モノに宿る記憶と対話しながら、新しい異空間を生み出す。
吉野もも